内臓の不調から腰痛が発生する?
腰痛というと、多くの方が筋肉の問題や骨格の歪みを思い浮かべます。
しかし実際には、内臓の不調が腰痛の根本原因となっているケースも少なくありません。
その鍵を握るのが大腰筋です。大腰筋は腰椎から骨盤の内側を通って股関節につながる筋肉で、腰を支え姿勢を安定させる重要な役割を持っています。
その位置は腸や腎臓などの内臓のすぐ裏側にあるため、内臓に炎症や疲労、血流の滞りが起こると、その影響が大腰筋に波及します。
内臓の不調によって自律神経が緊張し、腹部の筋肉群が防御反応として硬くなり、その中でも特に大腰筋が影響を受けやすいのです。
大腰筋が硬くなると腰椎を前方に引っ張り、腰の反りや骨盤の歪みを生じます。さらに緊張した大腰筋が神経や血管を圧迫し、腰周囲の血流を悪化させることで、腰の鈍い痛みや重だるさ、朝のこわばりなどが現れます。
このタイプの腰痛は、腰だけをほぐしても根本的には改善しません。施術で大腰筋や腹部の緊張を緩めつつ、内臓機能を整えることが重要です。また、睡眠・食事・ストレス管理といった生活習慣の見直しも欠かせません。
特に腸や肝臓の負担が強い人ほど、腹部の硬さが腰痛を長引かせる傾向があります。内臓の不調が大腰筋を硬くし、結果として腰痛につながる。
この流れを理解したうえで体を整えていくことが、長く続く腰痛を改善するための第一歩です。



