筋硬結って何？？

筋硬結（筋硬結）とは、筋肉の一部が持続的に収縮したまま硬くなっている状態を指します。

簡単に言えば「筋肉のしこり」です。触るとコリコリした塊のように感じられ、押すと痛みや違和感が出ることがあります。

マッサージで「ここ硬いですね」と言われる部分は、この筋硬結であることが多いです。

筋硬結ができる原因としては、筋肉の使い過ぎや姿勢不良、ストレス、自律神経の緊張、血流の低下などが挙げられます。

筋肉は本来、収縮と弛緩を繰り返すことで柔軟性を保ちますが、長時間の同一姿勢や繰り返しの動作によって部分的に酸素不足（虚血）となると、その部位が“ロック”されたように緩まなくなってしまいます。

この状態が続くと、筋肉内の血流が悪化し、疲労物質や老廃物が蓄積します。

さらに周囲の神経が刺激されることで、痛み・しびれ・重だるさなどの症状が現れます。

特に首や肩、腰、臀部などは筋硬結が起きやすく、慢性的な肩こりや腰痛の原因になることも多いです。

また、筋硬結が厄介なのは「痛みの発生源がズレる」ことです。

たとえば腰の筋硬結が原因で太ももに痛みを感じたり、肩の硬結が頭痛を引き起こしたりと、関連痛が出るケースもあります。

痛みの場所を揉んでも改善しない理由は、この“遠隔性の影響”にあります。

筋硬結の改善には、血流の回復と神経の興奮を落ち着かせることが大切です。

ストレッチや温熱療法、軽い運動で循環を促すこと、また専門家による手技で筋膜や深層筋の滑走性を取り戻すことが有効です。

放置すると慢性化し、姿勢や関節の可動域にも影響するため、早めのケアが望まれます。

筋硬結は単なる「筋肉の硬さ」ではなく、身体のストレスや使い方の癖が現れたサインです。

症状の根本を見極め、正しいケアを続けることが、慢性痛を防ぐ第一歩となります。