回内足が膝に与える影響
膝が痛くなると、多くの人は「年のせい」「筋力が落ちたから」と考えます。
でも実は、足元のバランスが崩れていることが原因になっているケースがとても多いです。
その中でも多いのが「回内足(かいないそく)」と呼ばれる状態。
これは、かかとが少し外に倒れ、土踏まずがつぶれたようになっている足のことです。
一見すると「扁平足」に見えますが、実際は足首が少し内側にねじれています。
このねじれが膝にも影響します。
足が内側に傾くと、太ももやすねの骨も一緒にねじれてしまい、その結果、膝の関節に「ひねりながら押される力」がかかります。
この状態が長く続くと、
・膝の内側が痛くなる
・膝が少し内向き(X脚のよう)になる
・階段の上り下りで膝の前が痛む
といったトラブルにつながります。
つまり、膝の痛みは「膝そのものの問題」ではなく、「足元の崩れが原因で膝に負担がかかっている」場合が多いのです。
こうしたケースでは、膝をマッサージしたり電気を当てるよりも、まず足元のバランスを整えることが大切です。
かかとや土踏まずの角度を正しい位置に戻してあげると、膝にかかるねじれや圧が自然と減っていきます。
足元を安定させる方法としては、
・歩き方の指導
・足首まわりのストレッチ
・必要に応じたインソール(靴の中敷き)調整
などが効果的です。
膝がなかなか良くならない場合、その原因は膝ではなく「足」にあるかもしれません。
足元から整えることが、膝を守る第一歩です。



