生理痛は施術で改善するのか?
生理痛というと「体質だから仕方ない」と思われがちですが、実は筋肉と血流の問題としてアプローチできるケースが多くあります。
痛みの感じ方は人によって違いますが、共通しているのは「骨盤内の血流が滞り、筋肉が過緊張している状態」だという点です。
子宮は骨盤の中で靭帯や筋膜で支えられています。
そのため、骨盤のゆがみや筋膜の硬さがあると、子宮を引っ張る力が強くなり、月経時の収縮が過剰になります。これが下腹部痛や腰痛として感じられるのです。
また、骨盤周囲の筋肉——特に腸腰筋や骨盤底筋、仙骨まわりの筋膜が硬くなると、子宮への血流が低下します。血流が悪くなると、プロスタグランジンという痛み物質が溜まりやすくなり、結果として強い生理痛を引き起こします。
施術では、このような骨盤内の血流を妨げている筋膜の癒着や筋緊張を取り除くことができます。
具体的には、腹部・鼠径部・仙骨まわりを中心に、優しい圧で滑走性を回復させていくアプローチです。強く押したり揉んだりするのではなく、「動きの滑らかさを取り戻す」ことを目的とします。
生理痛を軽減するには薬だけでなく、「循環を良くする環境を整える」ことが重要です。
月経時の痛みが強い方ほど、普段から腹部や骨盤周囲が硬く、呼吸も浅くなっている傾向があります。
定期的にこの部分をケアしておくと、痛みの軽減だけでなく、周期の安定や冷え・むくみの改善にもつながります。
生理痛は“体質”ではなく、体のサインとして捉えることができます。
薬に頼る前に、まずは身体のバランスを整えることから始めてみましょう。



