子どもとの添い寝で腰痛・肩こり・首痛が起こる?育児中のお母さんに多い身体の負担と対策
子どもと一緒に寝ているお母さんは非常に多いと思います。
特に小さなお子さんがいる家庭では、
「一人では寝てくれない」
「夜泣きがある」
「授乳がある」
「子どもが近くにいないと安心して眠れない」
などの理由から、毎晩添い寝をしている方も少なくありません。
しかし実際に患者様のお話を伺っていると、
「朝起きると腰が痛い」
「添い寝を始めてから肩こりがひどくなった」
「首が痛くて振り向きづらい」
「股関節まで重だるく感じる」
という方が非常に多くいらっしゃいます。
添い寝は、ただ横になっているだけのように見えます。
しかし身体にとっては、意外と大きな負担になっていることがあります。
添い寝で身体を痛めやすい理由
普通に一人で寝ている場合、人は睡眠中に何度も寝返りをします。
寝返りをすることで、一か所に圧が集中するのを防ぎ、筋肉や関節が長時間同じ状態で固まらないようにしています。
ところが、子どもと添い寝をしていると、
子どもを起こしたくない。
ぶつからないようにしたい。
布団から落ちないようにしたい。
という意識が働きます。
その結果、
同じ方向を向いたまま寝る。
寝返りを我慢する。
腕を伸ばしたまま寝る。
身体を丸めた状態を続ける。
といった姿勢になりやすくなります。
つまり、睡眠中にも関わらず、身体は長時間ほとんど同じ姿勢で固定されてしまうのです。
横向きの添い寝は首・肩・腰に負担がかかりやすい
添い寝で特に多いのが横向きの姿勢です。
横向きの状態では、
肩が前へ巻き込みやすい。
首が左右どちらかへ傾きやすい。
骨盤が片側へ傾きやすい。
股関節や膝が曲がった状態になりやすい。
このような特徴があります。
さらに、お子さんに身体を寄せるようにして寝ていると、胸やお腹を丸めた姿勢になりやすくなります。
その状態が何時間も続けば、
首の筋肉。
肩周囲の筋肉。
背中。
腰。
お尻。
股関節。
などに負担がかかります。
朝起きた時に身体が固まっているように感じるのは、こうした影響も考えられます。
同じ姿勢が続くこと自体が身体への負担になります
添い寝の問題は、
「横向きだから悪い」
という単純な話ではありません。
一番大きな問題は、
同じ姿勢を長時間続けてしまうこと
です。
どれだけ良い姿勢でも、何時間もまったく動かなければ筋肉や関節には負担がかかります。
反対に、多少姿勢が崩れていても、適度に寝返りができていれば負担は分散されます。
そのため添い寝では、
「完璧な寝姿勢を作る」
こと以上に、
「同じ姿勢を続けすぎない」
ことが重要になります。
膝の間にクッションを入れる方法
横向きで寝る方におすすめなのが、膝の間に薄めのクッションや枕を挟む方法です。
横向きになると、上側の脚が下へ落ちやすくなります。
すると骨盤が前方へ捻られ、腰や股関節に負担がかかることがあります。
膝の間にクッションを入れることで、左右の脚の高さをある程度そろえやすくなり、骨盤や腰のねじれを軽減しやすくなります。
ただし、厚すぎるクッションを入れると逆に股関節が開きすぎることがあります。
あくまで無理なく楽に感じる高さを選ぶことが大切です。
抱き枕やクッションで肩の巻き込みを減らす
横向きで添い寝をしていると、上側の肩が前へ落ちやすくなります。
この状態が続くと、
胸の筋肉が縮む。
肩が前へ巻き込む。
肩甲骨周囲が緊張する。
首へ負担がかかる。
といった状態につながることがあります。
そこで、胸の前に抱き枕やクッションを置き、上側の腕を預けるようにすると、肩が前へ落ち込みすぎるのを防ぎやすくなります。
特に朝起きた時に肩や首がつらい方は、一度試してみてもよいと思います。
枕の高さも非常に重要です
添い寝では枕の高さも重要です。
横向きになると、肩幅がある分だけ頭の位置が高くなります。
そのため、仰向けではちょうど良い枕でも、横向きでは低すぎる場合があります。
枕が低すぎれば首が下へ傾きます。
反対に高すぎれば、首が反対方向へ傾きます。
その状態が何時間も続けば、首周囲の筋肉に大きな負担がかかります。
理想は、横向きになった時に頭から背骨までができるだけ自然につながる高さです。
「最近、朝だけ首が痛い」
という方は、添い寝の姿勢だけでなく枕の高さも確認してみてください。
マットレスが身体に合っているかも確認しましょう
毎日使う寝具も、身体への負担に大きく影響します。
マットレスが柔らかすぎると、
肩や骨盤が沈み込みすぎる。
身体がねじれる。
寝返りがしにくくなる。
といった問題が起こることがあります。
反対に硬すぎると、横向きになった時に肩や股関節へ圧が集中します。
添い寝では、お子さんのために寝具を選ぶことが多くなりますが、お母さん自身の身体にも合っているか確認することが大切です。
朝起きた時はいきなり強く伸ばさない
添い寝をした翌朝、
「身体が固まっているからストレッチをしよう」
と強く身体を伸ばす方がいます。
しかし、何時間も同じ姿勢で固まった身体を、起床直後にいきなり強く伸ばすのはおすすめしません。
まずは小さく動かします。
肩をゆっくり回す。
首を無理のない範囲で動かす。
腕を上げ下げする。
股関節や膝を軽く曲げ伸ばしする。
足首を動かす。
そして身体が少し動きやすくなってから、必要に応じて軽くストレッチを行います。
大切なのは、
「伸ばす前に、まず動かす」
という考え方です。
添い寝をやめられなくても対策はできます
「身体に悪いなら、添い寝をやめればいい」
と言うのは簡単です。
しかし、子育ての現場ではそれほど単純ではありません。
一人で眠れない。
夜中に何度も起きる。
お母さんが離れると泣いてしまう。
授乳が必要。
このような状況で、
「今日から別々に寝てください」
というのは現実的ではありません。
だからこそ大切なのは、
添い寝をやめることではなく、
です。
左右を入れ替える。
クッションを使う。
枕を調整する。
寝具を見直す。
起床後に身体を軽く動かす。
こうした小さな工夫を積み重ねるだけでも、毎朝の身体のつらさが変わる可能性があります。
産後のお母さんはもともと身体へ負担がかかっています
特に産後は、
妊娠による姿勢の変化。
出産による身体への負担。
抱っこ。
授乳。
おむつ交換。
家事。
睡眠不足。
など、日中だけでも身体に大きな負担がかかっています。
そこへ夜間の添い寝による同じ姿勢が加わります。
つまり、身体を回復させるはずの睡眠時間まで、筋肉や関節へ負担がかかっている方がいるのです。
その結果、
慢性的な腰痛。
首こり。
肩こり。
背中の痛み。
股関節痛。
などにつながることがあります。
当院では寝方や育児中の姿勢も確認します
当院では、
「腰が痛いから腰だけ」
「肩が凝るから肩だけ」
という施術ではなく、その方の日常生活まで確認します。
特に産後のお母さんの場合、
どちら側で抱っこしているか。
授乳はどのような姿勢か。
添い寝をしているか。
いつもどちら向きで寝ているか。
枕や寝具はどうか。
このような情報が、身体の不調を考えるうえで非常に大切になります。
施術で身体を整えることも重要です。
しかし、その身体へ毎日負担をかけている生活習慣が変わらなければ、症状を繰り返してしまうこともあります。
まとめ
子どもとの添い寝そのものが悪いわけではありません。
問題になりやすいのは、
同じ姿勢を長時間続けること。
寝返りを我慢すること。
身体を丸めたまま何時間も眠ること。
です。
もし添い寝を始めてから、
朝起きると腰が痛い。
肩や首が凝る。
股関節が重い。
身体が固まった感じがする。
このような症状が増えているのであれば、一度寝方を見直してみてください。
そして、
膝の間にクッションを入れる。
抱き枕を利用する。
枕の高さを見直す。
できる範囲で左右を入れ替える。
朝は強く伸ばす前に身体を軽く動かす。
こうしたことから始めてみてください。
子どもと一緒に眠る時間を大切にしながら、
育児を長く続けていくためにも、自分自身の身体をケアすることは決して後回しにしてよいことではありません。
添い寝をしながらでも、身体への負担を減らす方法はあります。
毎日の小さな工夫から始めてみてください。



