痛みを繰り返しにくい身体を作るには、施術だけでは足りません|「整える」と「自分で動かす」の両方が大切です
「整骨院に通っているから、あとは施術を受けていれば大丈夫」
そう思っている方もいるかもしれません。
もちろん、施術によって身体の状態が変化することはあります。
筋肉の緊張が和らぐ。
関節が動きやすくなる。
身体のこわばりが減る。
痛みが軽減する。
こうした変化を作ることは、施術の大切な役割です。
しかし、
痛みを繰り返しにくい身体を作っていくためには、
非常に重要なのが、
患者様ご自身が身体を動かすこと
です。
施術でできることと、運動でできることは違います
当院では、毎日患者様の身体を施術し、少しでも痛みや動きが改善するよう身体の状態を確認しています。
例えば、
筋肉の過剰な緊張を和らげる。
皮膚や筋膜など軟部組織の動きを良くする。
関節の可動性を改善する。
身体を動かしやすい状態へ導く。
こうした部分は施術によって変化を作ることができます。
しかし、施術は基本的に外から身体へ刺激を与えるものです。
一方で、ご自身で身体を動かすことによって起こる変化は少し違います。
筋肉を自分の意思で収縮させる。
関節を自分の力で動かす。
心拍数が上がる。
血液循環が促される。
身体で熱を作る。
身体の使い方を繰り返し学習する。
こうしたことは、患者様自身が身体を動かすことで初めて起こります。
つまり、
施術と運動は、どちらが優れているという話ではなく、
のです。
身体は「動かすこと」で機能を維持します
人間の身体は、本来動くために作られています。
筋肉は使うことで収縮します。
関節は動かすことで、その可動性を維持しやすくなります。
歩けばふくらはぎなどの筋肉が働き、下肢の循環を助けます。
身体を動かせば、心臓や呼吸器にも適度な刺激が入ります。
逆に、
長時間座りっぱなし。
ほとんど歩かない。
関節を大きく動かさない。
筋肉を使わない。
という生活が続けば、身体は少しずつ「動かない状態」に適応していきます。
その状態で施術だけを繰り返しても、日常生活でほとんど身体を動かさなければ、再び硬さや動きにくさが戻ってしまうことがあります。
施術で身体を動きやすくし、その身体を自分で使う
当院が理想だと考えているのは、
施術を受ける。
↓
身体が動きやすくなる。
↓
その状態で自分の身体を動かす。
↓
身体の使い方を少しずつ身につける。
という流れです。
例えば、足首が硬い方がいたとします。
施術によって足首が以前より動きやすくなった。
しかし、その後まったく歩かず、足首も動かさなければ、その可動性を十分に活かすことはできません。
反対に、動きやすくなった状態で、
歩く。
足首を動かす。
階段を使う。
必要に応じて運動する。
こうしたことを繰り返すことで、新しく得られた動きを日常生活の中で使うことができます。
これは肩や腰、股関節などでも同じです。
痛みがある人ほど「運動=筋トレ」と考えなくても大丈夫です
「運動してください」
と聞くと、
ジムへ行かなければいけない。
重いダンベルを持たなければいけない。
何十分も走らなければいけない。
と思う方もいます。
しかし、身体を良くするための運動は必ずしも激しいものである必要はありません。
例えば、
10分歩く。
肩を大きく回す。
股関節を動かす。
足首を曲げ伸ばしする。
軽くスクワットをする。
階段を使う。
少し遠回りして歩く。
こうしたものでも立派な運動です。
大切なのは、
今の身体に合った刺激を、継続して与えること
です。
身体の状態によっては強い筋力トレーニングが必要な方もいますが、まずは関節を動かしたり、日常生活の活動量を増やしたりすることから始めた方がよい方もいます。
「運動すればすべて治る」わけでもありません
ここも非常に重要です。
施術だけでは十分ではないからといって、
「運動さえすればすべての痛みが治る」
というわけでもありません。
痛みには、
筋肉。
関節。
神経。
過去の怪我。
身体の使い方。
睡眠。
ストレス。
生活習慣。
病気や組織の損傷。
さまざまな要素が関係します。
そのため、痛みが強い状態で無理に運動をすると、かえって症状を悪化させることもあります。
まず身体の状態を確認し、
今は休ませる必要があるのか。
動かした方がよいのか。
どの程度の負荷なら可能なのか。
何を優先して動かすべきなのか。
ここを判断することが大切です。
なぜ施術だけでは元に戻ってしまうことがあるのか
「施術を受けると楽になるけれど、数日するとまた戻ってしまう」
という方もいます。
この場合、施術そのものに意味がないとは限りません。
施術によって一時的に身体は動きやすくなっていても、
仕事では8時間座りっぱなし。
ほとんど歩かない。
同じ姿勢を続ける。
身体を動かす習慣がない。
という状態が続けば、再び同じ場所に負担がかかります。
施術で身体を整えることと、
その良い状態を日常生活の中で使うこと。
この両方が必要です。
患者様にすべてを丸投げするわけでもありません
もちろん、
「自分で運動してください」
と患者様にすべてを任せるわけではありません。
どんな運動をすればいいのか分からない。
どこまで動かしていいのか不安。
動かすと痛い。
そういった方も多くいらっしゃいます。
だからこそ当院では、
身体のどこが動きにくいのか。
どの動きが必要なのか。
どこを無理に動かさない方がいいのか。
どの程度の運動量から始めればいいのか。
一人ひとりの身体の状態を確認しながら考えていきます。
施術者が一方的に身体を変えるのでもなく、
患者様が自己流ですべて頑張るのでもありません。
一緒に身体の改善を考えていくこと
が大切です。
「鍛える前に、使える身体へ」
身体に痛みがある方の場合、
「筋力が足りないから筋トレをしなければ」
と考えることがあります。
しかし、筋肉が存在していても、関節が動かなかったり、痛みによって力を出せなかったりすれば、その筋肉を十分に使うことができません。
そのような状態で、いきなり強い筋力トレーニングを行う必要はありません。
まず、
関節を動きやすくする。
筋肉の過剰な緊張を減らす。
身体を動かしやすい状態にする。
そのうえで運動する。
この順番が必要な方もいます。
つまり、
鍛える前に、まず使える身体を作る。
そして、使えるようになった身体を自分自身で動かしていく。
これが重要です。
痛みを完全にゼロにできるとは限りません
身体について、
「一生痛みが一度も出ない身体を作る」
ということを保証することはできません。
人間は生活していれば、
疲労する。
怪我をする。
年齢を重ねる。
仕事で身体を使う。
育児をする。
スポーツをする。
さまざまな負担を受けます。
そのため、一切痛みが出ない身体を作れると断言することはできません。
しかし、
痛みを繰り返しにくくする。
動きやすい状態を維持する。
自分で身体を整える力を高める。
こうしたことは目指すことができます。
そのためにも、施術と運動の両方が大切です。
当院では「施術して終わり」とは考えていません
当院では、
「施術を受けている間だけ楽になればいい」
とは考えていません。
もちろん、まず目の前の痛みを軽減させることは大切です。
しかし、その先に、
なぜ痛みが出たのか。
何が動いていなかったのか。
日常生活で何を変えればいいのか。
どんな運動をするとよいのか。
どうすれば良い状態を維持できるのか。
そこまで一緒に考えることが必要だと考えています。
まとめ
身体を良くしていくために、施術は非常に大切です。
しかし、
施術だけですべてを解決することは難しい
というのが当院の考えです。
施術には、
身体を緩める。
関節を動かしやすくする。
身体を使いやすい状態にする。
という役割があります。
そして運動には、
自分の力で筋肉を使う。
血液循環を促す。
関節を動かす。
身体の使い方を身につける。
という役割があります。
だからこそ、
施術で整える。 そして、自分で動かす。
この両方が必要です。
患者様が施術者へすべてを丸投げするのでもなく、
施術者が一方的に身体を変えるのでもありません。
患者様と施術者が一緒に、
「どうすれば今より身体を良くできるのか」
を考えていく。
それが、痛みを繰り返しにくく、長く動ける身体を作っていくために大切だと当院では考えています。



