女性と子供のための整骨院

腰痛や肩こり、しびれの原因がはっきりしないのはなぜ?医療機関で「原因かもしれません」と説明される理由と、当院が大切にする身体の評価

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医療機関で「原因がはっきりしない」と言われた経験はありませんか?

身体に痛みやしびれが生じ、医療機関を受診した際に、

「〇〇が原因かもしれませんね」

「いくつかの原因が考えられます」

「検査では特に大きな異常が見つかりません」

このような説明を受けた経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

患者様からすれば、痛みや不調の原因を明確に知りたいと思うのは当然のことです。

特に、長期間続く腰痛や肩の痛み、原因の分からないしびれなどを抱えている場合、曖昧な説明に不安を感じることもあると思います。

しかし、医療の世界では、症状の原因を一つに特定することが難しい場合があります。

これは必ずしも、医療者が原因を把握していないという意味ではありません。

人間の身体が非常に複雑であり、痛みやしびれには複数の要因が関係していることがあるためです。

今回は、痛みの原因を断定することが難しい理由と、当院が施術において大切にしている考え方についてお話しします。

骨折や外傷と、慢性的な痛みでは原因の捉え方が異なる

例えば、転倒して骨折した場合、画像検査によって骨折部位を確認できることがあります。

また、刃物などによって皮膚が切れた場合には、損傷した部分を直接確認できます。

このようなケースでは、組織の損傷と症状との関係を比較的明確に説明できることがあります。

もちろん、骨折や外傷であっても、痛みの強さや回復の程度には個人差があります。

一方で、慢性的な腰痛や肩の痛み、手足のしびれなどは、必ずしも明確な組織損傷だけで説明できるわけではありません。

例えば、腰痛には次のような要素が関係する場合があります。

  • 筋肉や関節などの組織の状態
  • 椎間板や神経の問題
  • 股関節など隣接する部位の機能
  • 日常生活での身体への負担
  • 運動不足や筋力の低下
  • 睡眠や心理的ストレスなどによる痛みの感じ方の変化

さらに、まれではありますが、内臓の病気などが関係している場合もあります。

つまり、同じ「腰が痛い」という症状でも、患者様によって背景が異なるのです。

症状が同じだからといって、原因まで同じとは限りません。

痛みが出ている場所と、原因となる場所は必ずしも一致しない

身体の痛みを評価するうえで、非常に重要な考え方があります。

それが、**「痛みを感じる場所と、その痛みに関係する場所は必ずしも一致しない」**ということです。

肩の痛みが頸椎と関係している場合

例えば、肩が痛い場合、肩関節そのものに問題があることもあれば、頸椎や神経の問題によって肩周辺に痛みが生じる場合もあります。

そのため、肩だけを確認しても、症状の背景を十分に把握できないことがあります。

お尻の痛みが股関節と関係している場合

変形性股関節症の方では、股関節の付け根だけでなく、お尻や太ももなどに痛みを感じることがあります。

股関節そのものからの関連痛や、痛みを避けるために生じた筋活動の変化など、複数の可能性が考えられます。

しびれを感じる場所に原因があるとは限らない

手や足にしびれがある場合、その場所自体に問題があるとは限りません。

頸椎や腰椎から出る神経、あるいは末梢神経などが関係していることがあります。

しびれの分布、筋力、感覚、反射などを確認し、必要に応じて医療機関で検査することが重要です。

このように、痛みやしびれの原因を考える際には、症状のある場所だけでなく、関連する組織や身体全体の状態を確認する必要があります。

MRIやレントゲンで異常が見つかれば、それが痛みの原因なのでしょうか?

ここも誤解されやすい部分です。

例えば、画像検査で椎間板の変性や関節の変形が確認されたとします。

しかし、画像上の変化が、そのまま現在の痛みの原因であるとは限りません。

加齢に伴う椎間板や関節の変化は、痛みのない方にも見られることがあります。

反対に、画像検査で明らかな異常が確認できなくても、強い痛みを感じている方もいらっしゃいます。

そのため、画像検査の結果だけでなく、

「どのような動作で痛みが出るのか」

「いつから症状が続いているのか」

「痛み以外に、しびれや筋力低下はないか」

といった情報を総合して判断することが重要です。

画像検査は非常に有用ですが、それだけですべての痛みを説明できるわけではありません。

身体の評価では「仮説を立てること」が重要になる

では、原因を明確に断定できない場合、どのように身体を評価していくのでしょうか。

そこで大切になるのが、仮説を立てることです。

例えば、腰痛を訴える患者様が来院されたとします。

まず、症状が現れた経緯や日常生活、既往歴などを確認します。

そのうえで、

  • 腰椎や股関節の可動域
  • 身体を曲げる、反らす、ひねる動作
  • 立ち上がりや歩行時の状態
  • 筋肉の緊張や圧痛
  • 痛みやしびれの現れ方

などを確認していきます。

そして、得られた情報をもとに、どのような組織や動作が症状に関係している可能性があるのかを考えます。

重要なのは、最初に思いついた原因にこだわることではありません。

複数の可能性を比較しながら、身体の状態を丁寧に確認することです。

また、柔道整復師が行う身体評価と、医師による医学的診断は同じものではありません。

医療機関での検査や診断が必要と考えられる場合には、適切な受診につなげることが大切です。

施術によって症状が改善しても、仮説が100%正しかったとは限らない

施術を行っていると、ある部位へのアプローチによって痛みや身体の動きが大きく改善することがあります。

例えば、股関節周囲の施術を行ったところ、それまで歩きにくかった患者様がスムーズに歩けるようになったとします。

この場合、股関節周囲の組織や機能が症状に関係していた可能性は考えられます。

しかし、それだけで、

「股関節周囲のこの筋肉が原因だった」

と断定することはできません。

なぜなら、施術による変化には、さまざまな要素が関係する可能性があるためです。

例えば、

  • 筋肉の緊張や運動の仕方の変化
  • 神経系による痛みの調節
  • 身体を動かすことへの不安の軽減
  • 自然な症状の変動

などが考えられます。

つまり、施術後に症状が改善したという事実は非常に重要ですが、それが特定の原因を証明するとは限らないのです。

「症状が改善した」という事実と、「原因が確定した」という判断は分けて考える必要があります。

私は、この区別が施術者にとって非常に重要だと考えています。

仮説は立てた後も、確認し続ける必要がある

施術前に立てた仮説は、必ずしも正しいとは限りません。

だからこそ、施術後の変化を確認することが大切です。

例えば、

「腰の痛みは股関節の動きと関係しているのではないか」

という仮説を立てた場合、股関節周囲へのアプローチによって腰の痛みや動作がどのように変化するかを確認します。

改善が見られた場合には、その仮説を支持する情報の一つになります。

一方、変化が見られなかった場合には、別の可能性も考える必要があります。

ただし、改善がないからといって、仮説が完全に否定されるわけでもありません。

評価の方法や介入内容、症状の性質などによっても結果が変わるためです。

大切なのは、最初の考えに固執せず、新たに得られた情報をもとに判断を見直していくことです。

「原因が分からない」と「説明できない」は同じではありません

ここで、私が特に大切にしていることがあります。

それは、原因を断定できないからといって、患者様への説明が曖昧なままでよいわけではないということです。

患者様は、痛みや不調に不安を感じながら来院されています。

そのような方に対して、

「とりあえず施術をしてみましょう」

という説明だけでは、十分な安心につながらない場合もあると思います。

もちろん、実際には施術前の段階で分からないこともあります。

しかし、だからこそ、

「現時点でどのような可能性が考えられるのか」

「なぜ、その部分を施術するのか」

「どのような変化を確認していくのか」

「どのような場合に医療機関での検査が必要なのか」

といったことを、できる限り分かりやすくお伝えする必要があると考えています。

そして、分からないことについては、分からないと正直にお伝えすることも大切です。

断定しないことは、説明を放棄することではありません。

むしろ、不確実な部分があるからこそ、丁寧な説明が必要なのだと思います。

痛みやしびれには医療機関での検査が必要な場合もあります

身体の痛みやしびれを、すべて筋肉や関節の問題として考えることはできません。

特に、次のような症状がある場合には注意が必要です。

  • 手足の筋力が急激に低下した
  • しびれが急速に広がっている
  • 排尿や排便に異常がある
  • 股の周囲の感覚が鈍くなっている
  • 発熱や原因不明の体重減少を伴う
  • 安静にしていても強い痛みが続く
  • 転倒や外傷の後から強い痛みがある

急な麻痺や排尿・排便の異常などは、緊急の医療評価が必要になることがあります。

また、筋骨格系の症状だと思われていても、内科的な病気が隠れている場合があります。

そのため、施術によって改善する可能性を考えるだけでなく、施術の対象ではない病態を見逃さないことも重要です。

当院が大切にしているのは、痛みの理由を考え、患者様と共有すること

当院では、痛みのある場所だけに注目するのではなく、身体全体の動きや生活背景なども考慮しながら施術を行っています。

もちろん、すべての症状の原因を明確に特定できるわけではありません。

それでも、

なぜ痛みが出ていると考えられるのか。

どのような要素が関係している可能性があるのか。

施術によって何を改善しようとしているのか。

こうした内容を、患者様にできる限り丁寧にお伝えしたいと考えています。

施術者だけが理解していればよいわけではありません。

患者様ご自身にも身体の状態を理解していただき、必要な運動や生活習慣の改善などに取り組んでいただくことが重要です。

まとめ|原因を断定できなくても、丁寧に説明することはできる

人間の身体は非常に複雑です。

特に腰痛や肩の痛み、手足のしびれなどは、複数の要素が関係していることがあり、原因を一つに断定できない場合があります。

だからこそ、症状や身体の状態を丁寧に評価し、最も可能性が高いと考えられる仮説を立てていくことが大切です。

そして、その仮説を絶対的な正解と考えるのではなく、身体の変化や経過を確認しながら、必要に応じて見直していく必要があります。

私は、「分からないことがある」という医学的な慎重さと、「分かっていることを丁寧に伝える」という説明責任は、両立できると考えています。

原因を断定できないからこそ、患者様に分かりやすく説明する。

その姿勢を、当院ではこれからも大切にしていきたいと思っています。