強く押すマッサージは本当に効果的?肩こり・筋肉の硬結と施術の刺激量について整骨院が解説
強い刺激ほど身体が改善するわけではありません
「肩が凝っているから強く揉んでほしい」
「筋肉が硬いから、もっと強く押してほしい」
こうしたご希望をいただくことがあります。
しかし、強い刺激を加えるほど、
徒手療法では、比較的弱い刺激でも痛みや身体の動きに変化が現れることがあります。
そのため当院では、強い刺激を加えること自体を目的とした施術は行っていません。
筋肉の硬結は強く押せば取り除けるのか?
施術中、筋肉に硬い部分を触れることがあります。一般的に「硬結」と呼ばれるものです。
この硬結に対して、強い力で押し続ければ筋肉が柔らかくなると考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、筋肉の硬さには、筋緊張や組織の性質、神経系の反応など、さまざまな要素が関係しています。
硬結は、力ずくで押し潰して取り除くようなものではありません。
むしろ、痛みが鋭敏な部分に強い圧を加えると、痛みが増したり、周囲の筋肉に防御的な緊張が生じたりすることがあります。
私はこれまでの臨床経験から、特に強い圧痛を伴う部位では、穏やかな刺激の方が良い結果につながることが多いと感じています。
深部の筋肉に届かせるための圧は必要です
ただし、当院が常に弱い圧だけで施術しているわけではありません。
筋肉量が多い方や皮下脂肪の厚い方では、深部の筋肉に刺激を伝えるために、ある程度の圧が必要になることがあります。
例えば、臀部の深層にある筋肉へアプローチする場合、表層の組織を介して圧を伝えなければなりません。
そのため、患者様の体格や組織の状態に応じて、圧の強さを調整します。
しかし、これは硬い筋肉を強引に押し潰すためではありません。
深部に適切な刺激を伝えるための圧と、
軽い刺激で強い痛みが改善した症例
先日、仙腸関節周囲に強い痛みを訴える患者様が来院されました。
右仙腸関節周囲には、ピンポイントで非常に強い圧痛があり、仰向けになることも難しい状態でした。
私はこのような鋭敏な痛みに対して、強い刺激を加えることは適切ではないと判断しました。
そこで、患者様が痛みを感じない程度の軽い手掌圧で、仙骨周囲にアプローチしました。
すると、その段階で圧痛は大幅に軽減しました。
その後、臀部や腸腰筋への施術も加え、最終的には仰向けや座位のつらさも改善しました。
今回の変化には、神経系による疼痛調節などが関係した可能性があると考えています。
この症例は、強い刺激を加えなくても、
当院が大切にしているのは刺激の強さではなく、施術後の変化です
強い刺激を好まれる患者様がいらっしゃることも理解しています。
しかし、当院が目指しているのは、強く揉まれたという満足感だけではありません。
痛みを軽減し、身体を動かしやすくし、日常生活をより快適に送れるようにすることです。
そのためには、弱い刺激が適している場合もあれば、ある程度の圧が必要な場合もあります。
大切なのは、患者様の状態に合わせて刺激量を判断することです。
施術の価値は、どれだけ強く押したかではなく、
当院では、この考え方を大切にしながら、一人ひとりに適した施術を行っています。



